FILMOGRAPHY

写真協力 公益財団法人川喜多記念映画文化財団

『パーマネント・バケーション』(80)

監督・脚本:ジム・ジャームッシュ
出演:グリス・パーカー、リーラ・ガスティル、ジョン・ルーリーほか
日本公開:1986/7/18

ニューヨーク大学大学院映画学科の卒業制作として制作した長編デビュー作。ニューヨークの裏街を眠れないまま漂流する16歳の若者アロイシュス・パーカーが周囲のアウトサイダー達と出会うことで、自己を旅へと向かわせていく姿を描く。自身が製作・監督・原案・脚本・編集を手掛け、音楽は以後の作品でもおなじみのジョン・ルーリー。若き日のジャームッシュの感受性が新鮮に映るリリカルな作品。

写真協力 公益財団法人川喜多記念映画文化財団

『ストレンジャー・ザン・パラダイス』(84)

監督・脚本:ジム・ジャームッシュ
出演:ジョン・ルーリー、エスター・バリント、リチャード・エドソン、セシリア・スタークほか
日本公開:1986/4/19

ニューヨークでヤクザな暮らしをしているウィリーが、叔母の頼みでハンガリーから渡米してくる従妹エヴァをしばらく預かるハメに。最初は邪険にしていたウィリーだったが、そこに賭博仲間のエディが加わり…。「新世界」「一年後」「パラダイス」からなるエピソードで綴られる異邦人たちの物語。アクションともスペクタクルとも無縁、一度聴いたら離れなくなる音楽を担当したのは主演も兼ねたジョン・ルーリー。ジャームッシュの原点であり、奇妙なおかしさと頽廃が感じられる独特のオフビート感で今尚アメリカン・インディーズ映画界の金字塔とされる作品。84年カンヌ国際映画祭でカメラ・ドール、84年全米映画批評家協会賞では作品賞を受賞し当時批評家にも大絶賛された。余ったフィルムをヴィム・ヴェンダースからもらって完成させたという逸話も。

写真協力 公益財団法人川喜多記念映画文化財団

『ダウン・バイ・ロー』(86)

監督・脚本:ジム・ジャームッシュ
出演:トム・ウェイツ、ジョン・ルーリー、ロベルト・ベニーニ、エレン・バーキンほか
日本公開:1986/11/22

舞台はニューオリンズ。チンピラのザックとラジオDJのジャックが、それぞれ間抜けな罠にかかり刑務所の同じ房に入れられる。そこに不思議なイタリア人旅行者のロベルトが加わって、脱獄した3人の逃走の行方はどこともつかぬどこかへ…。映画全編に独特の奇妙な可笑しさが漂うジャームッシュ・ワールド全開の作品。主題歌も担当したトム・ウェイツ、前作に続き登場のジョン・ルーリー、イタリアを代表する名優ロベルト・べニーニ、出演3人の掛け合いは見物。

© MYSTERY TRAIN, INC. 1989 ALL RIGHTS RESERVED. TM, ® & Copyright © 2009 by Paramount Pictures. All Rights Reserved.

『ミステリー・トレイン』(89)

監督・脚本:ジム・ジャームッシュ
出演:永瀬正敏、工藤夕貴、ジョー・ストラマー、スクリーミン・ジェイ・ホーキンス、スティーヴ・ブシェミ、ほか
日本公開:1989/12/23

物語は、「ファー・フロム・ヨコハマ」「ア・ゴースト」「ロスト・イン・スペース」と名づけられた3つのエピソードからなるオムニバスで、それぞれの話の人物たちが、互いに知らないまま、別々に同じ夜汽車を見、エルビスの「ブルー・ムーン」を聞き、そして翌朝1発の銃声を耳にする、ワン・ナイト・ストーリー。ジャームッシュ特有の妙に可笑しい会話が溢れた作品。音楽はジョン・ルーリーが担当。89年カンヌ国際映画祭最優秀芸術貢献賞を受賞した。スティーブ・ブシェミのほか50年代初期のR&Bフリークのカリスマ、スクリーミン・ジェイ・ホーキンスやパンク・ロックバンド“ザ・クラッシュ”のボーカリスト、ジョー・ストラマーなど異色の顔合わせに、日本では永瀬正敏、工藤夕貴らが出演して当時話題となった。

発売元:パラマウント ジャパン
価格:1,500円(税込)
© LOCUS SOLUS, INC., 1991 ALL RIGHTS RESERVED. TM, ® & Copyright © 2009 by Paramount Pictures. All Rights Reserved.

『ナイト・オン・ザ・プラネット』(91)

監督・脚本:ジム・ジャームッシュ
出演:ウィノナ・ライダー、ジーナ・ローランズ、ロベルト・ベニーニ、ベアトリス・ダルほか
日本公開:1992/4/25

地球という星の、ロサンゼルス、ニューヨーク、パリ、ローマ、ヘルシンキという5つの都市で、5人のタクシー・ドライバーが乗客を乗せた。同じ夜、それぞれに乗り合わせた運転手と乗客の姿をオムニバス形式で描く。他作品の準備の合間、得意の異人同士の交流をモチーフにわずか8日間でシナリオを書き上げたという本作は、ジャームッシュの卓越したセンスが冴える会話とマイノリティへの温かな視線に満ちている。音楽はトム・ウェイツが担当。92年インディペンデント・スピリット賞撮影賞を受賞。ウィノナ・ライダー、ジーナ・ローランズ、ベアトリス・ダル、ロベルト・ベニーニなど豪華な出演陣にも注目。

発売元:パラマウント ジャパン
価格:1,500円(税込)
© 1995 12-GAUGE PRODUCTIONS, INC. ALL RIGHTS RESERVED. TM, ® & Copyright © 2009 by Paramount Pictures. All Rights Reserved.

『デッドマン』(95)

監督・脚本:ジム・ジャームッシュ
出演:ジョニー・デップ、ジョン・ハート、ロバート・ミッチャム、ガブリエル・バーン、イギー・ポップほか
日本公開:1995/12/23

ジャームッシュ作品の転換点として重要な意味を持つモノクロ西部劇。1870年頃、アメリカの西部に来た会計士ウィリアム・ブレイク。痴話喧嘩に巻き込まれて胸に銃弾を受けたブレイクは、追っ手から逃げる山の中でネイティブ・アメリカンのノーボディーと出会う。彼との出会いで凄腕のガンマンに変貌するウィリアムだったが…。主演はジョニー・デップ、共演は先住民運動家でもあるゲイリー・ファーマー、ガブリエル・バーン、本作にも出演のジョン・ハート、ロック・アーティストでのちに『コーヒー&シガレッツ』(03)にも出演したイギー・ポップ。ほか、ジャームッシュがお気に入りの一作にあげるカルト作『狩人の夜』(55)に出演の名優ロバート・ミッチャムが特別出演で顔を見せている。『ダウン・バイ・ロー』(86)でやり残したモノクロ撮影をとことん追求したかったというジャームッシュが撮影監督ロビー・ミュラーを再び起用し見事96年ニューヨーク映画批評家協会賞で撮影賞を受賞した。音楽を担当したニール・ヤングの即興演奏も秀逸。

発売元:パラマウント ジャパン
価格:1,500円(税込)

『イヤー・オブ・ザ・ホース』(97)

監督:ジム・ジャームッシュ
出演:ニール・ヤング、クレイジー・ホース、ジム・ジャームッシュ
音楽:ニール・ヤング、クレイジー・ホース
日本公開:1998/9/19

前作『デッドマン』(95)で怒涛の即興で音楽をつけたニール・ヤングと、彼が率いるバンド、クレイジー・ホースの96年ワールドツアーに同行したドキュメンタリー。8ミリで撮影されたライヴ映像や過去の演奏シーンのほか、メンバーへの爆笑インタビューや家族のコメントを散りばめながら、監督自身がファンとしてツアーに参加している興奮と喜びがひしひしと伝わる異色の1作。「ライク・ア・ハリケーン」、「今宵その夜」など、彼らの名曲から抜粋した全9曲を収録している。

TM, ® & Copyright © 2006 by Paramount Pictures, All Rights Reserved. TM, ® & Copyright © 2009 by Paramount Pictures. All Rights Reserved.

『ゴースト・ドッグ』(99)

監督・脚本:ジム・ジャームッシュ
出演:フォレスト・ウィテカー、ジョン・トーメイ、クリフ・ゴーマン、イザック・ド・バンコレほか
日本公開:1999/11/27

武士道の心得が記された江戸中期の書物「葉隠」を座右の書に、伝書鳩を唯一の通信手段として使用する孤独な殺し屋ゴースト・ドッグの闘いを描いた異色作。これまでのロック調の音楽ではなく殺伐とした空気を作り出すヒップホップを多様した映画音楽は、クエンティン・タランティーノ全面プロデュース『アイアン・フィスト』(13)で監督デビューしたヒップホップ界の雄RZAが担当し、自身も特別出演している。のちに『リミッツ・オブ・コントロール』(09)で同じく殺し屋を演じるイザック・ド・バンコレも出演。その巨漢で華麗な殺陣を見せる主演のフォレスト・ウィテカーの熱演は必見。

発売元:パラマウント ジャパン
価格:1,500円(税込)
© Smokescreen Inc.2003 ALL Rights Reserved

『コーヒー&シガレッツ』(03)

監督・脚本:ジム・ジャームッシュ
出演:ロベルト・ベニーニ、ケイト・ブランシェット、スティーヴ・ブシェミ、イギー・ポップ、トム・ウェイツほか
日本公開:2005/4/2

“コーヒー”と“タバコ”をめぐる11のエピソードを綴った珠玉の短編集。ロベルト・ベニーニ、ケイト・ブランシェット、イギー・ポップ、トム・ウェイツはじめ、個性溢れる俳優やミュージシャンが集い、コーヒーを飲みながら、あるいはタバコを吸いながら、とりとめのない会話を繰り広げてゆく。ジャームッシュが18年もの長きに渡って撮りためてきたサイドワークで、86年に「サタデー・ナイト・ライブ」のため、ロベルト・ベニーニとスティーヴン・ライトを起用して撮り上げた一編「コーヒー&シガレッツ/変な出会い」が始まり。89年には映画監督スパイク・リーの妹ジョイ、弟サンキ、スティーヴ・ブシェミによって2作目「双子」がつくられた。続く「カリフォルニアのどこかで」ではイギー・ポップとトム・ウェイツの顔合わせで93年カンヌ国際映画祭短編部門最高賞を受賞。

発売:アスミック・エース
販売元:角川書店
価格:DVD/¥1,890(税込)
Blu-ray/¥2,625(税込)
© 2004 Dead Flowers,Inc.

『ブロークン・フラワーズ』(05)

監督・脚本:ジム・ジャームッシュ
出演:ビル・マーレイ、ジェフリー・ライト、シャロン・ストーン、ティルダ・スウィントン、ジェシカ・ラングほか
日本公開:2006/4/29

6年ぶりの長編作品。主演に『ロスト・イン・トランスレーション』(03)のビル・マーレイを迎えて贈るジャームッシュ得意の哀愁漂うオフビートなロードムービー。かつてのプレイボーイ、ドン・ジョンストンが、自分の息子がいるという差出人不明の手紙を手に、昔の恋人たちを訪ねる旅に出る。ティルダ・スウィントンは主人公の元恋人役で出演。シャロン・ストーン、ジェシカ・ラング、ジュリー・デルピーら豪華女優陣が登場している。また、05年カンヌ国際映画祭においてはジャームッシュの復活として迎えられ見事、審査員特別グランプリを受賞した。

発売/販売元:カルチュア・パブリッシャーズ
価格:¥4,935(税込)
© 2009 PointBlank Films Inc.

『リミッツ・オブ・コントロール』(09)

監督・脚本:ジム・ジャームッシュ
出演:イザック・ド・バンコレ、ティルダ・スウィントン、ジョン・ハート、ビル・マーレイほか
日本公開:2009/9/19

ジャームッシュがジョン・ブアマン監督の『殺しの分け前/ポイント・ブランク』(67)や70年代、80年代のヨーロッパの犯罪映画を念頭に撮り上げたという異色のハードボイルド・ムービー。イザック・ド・バンコレ扮する殺し屋“孤独な男”が、ある任務を遂行する為、スペイン中に散る同じ名もなき仲間たちを巡りながら黙々と標的に迫っていく旅の行方を、国際色豊かなオールスター・キャストで描き出す。撮影は『ブエノスアイレス』(97)『花様年華』(00)のクリストファー・ドイル。さらに音楽には監督の強い希望で日本のロックバンドBorisを起用。エッジの効いたサウンドと幻想的な映像が色彩の国スペインを舞台にした作品のムードをさらに引立てている。

発売/販売元:ハピネット
価格:3,990円 (税込)
短編映画

「女優のブレイクタイム」(02) *『10ミニッツ・オールダー 人生のメビウス』に収録

監督:ジム・ジャームッシュ、アキ・カウリスマキ、ヴィクトル・エリセ、ヴェルナー・ヘルツォーク、ヴィム・ヴェンダース、スパイク・リー、チェン・カイコー
日本公開:2009/9/19

ジム・ジャームッシュ、アキ・カウリスマキ、ヴィクトル・エリセ、ヴェルナー・ヘルツォーク、ヴィム・ヴェンダースら 7人の世界的な映画監督が“結婚・誕生・進化・孤独・死・運・郷愁”という誰にでもいつかは訪れるテーマを10分間の一場面に凝縮して描く。ジャームッシュは、クロエ・セヴィニーを主演に、モノクロで女優の孤独を美しく描き出している。