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高木完(DJ/音楽プロデューサー)

20年前、アメリカでラジオから流れてきたポーティスヘッドを聴いた時の夜の闇を思い出した。
こまでもつづくかのように思えたハイウェイとそれまでドライな印象しか無かったアメリカの印象が自分の中でガラリと変わった瞬間。
ジャームッシュの新作は、ダークでまるでデヴィッドリンチを彷彿させられる、、、が、そこはやはりジャームッシュ。彼ならではのロックンロールスタンスは変わること無く増している。
冒頭から持っていかれることウケアイ、、、

青山真治(映画監督)

いつまでもいつまでもこの映画を眺めて暮らしたい。ジャームッシュはいつもそんな作品しか作らないけど今度は本気で「終わること」に涙した。

若木信吾(写真家)

孤独さは長く生きるほど増すであろう。しかし家族や友人が去ったとしても、愛する相手の存在はどんな世界でも生き残っていこうという意思の力を与えてくれるものだ。
僕にとって吸血鬼になりたいと思わせた唯一のヴァンパイア映画だ。

安西水丸(イラストレーター)

吸血鬼、アダムとイヴに美味しい血を飲ませてあげられるような人間として生きたいとおもった。

川内倫子(写真家)

ジャームッシュの吸血鬼映画!と期待を膨らませて観たのだが、それは想像以上だった。世界の始まりの象徴である名前を持つアダムとイヴが白と黒の衣装を身にまとい、血を求めて夜の街角を彷徨う姿が美しい。

栗原類(モデル/俳優)

主人公とヒロインの距離感が必要以上に遠く感じてこういう恋愛もありなんだと思いました。
冷たい空気感も見ているだけで痛いほど伝わってきます。
この物語が進むごとに我々はこの2人に絶対感情が芽生えると思います。

村上淳(俳優)

いつだってCOOLな監督。
  “あの頃”追いかけていたジャームッシュは、もう遥か遠くの、最高にCOOLな場所にいる。
何かにくじけそうな時に、こんなにも美しい映画を見ることが、幸せです。
いつもかっこいいお手本です。

YO-KING(真心ブラザーズ)

かっこよかった。 笑った。 革ジャン着たくなった。
レコード聴きたくなった。 クルマを運転したくなった。
レコーディングしたくなった。 タンジールに行きたくなった。
古いギターを弾きたくなった。 太陽をみたくなった。

尾花大輔(N.HOOLYWOODデザイナー)

アダムとイヴが部屋でゆっくりくつろいでいる時のカラミかたが何とも美しいですね。
時代と共に、吸血鬼も秩序を持たないと生きていけない世の中になっているという設定もおもしろいし深い。
映画館で、暗がりの中の美しさをじっくり拝見したいですね。

ホリエアツシ(ストレイテナー)

何百年という途方もない月日を、静かに大切に暮らす日常。
吸血鬼というシュールな存在が、シンプルに生きること、愛することを描く叙情詩。

チバユウスケ(The Birthday)

いわゆる「ビザール」と呼ばれるギターや、今じゃすごい値段のビンテージギターが出てきた。吸血鬼のように何百年と生きていられたとしたら、やっぱり60年代のビートルズ、ストーンズ、The WHOを観てみたかった!

山下敦弘(映画監督)

好きなモノを集め、好き放題に映画を撮っているようでうらやましい。
真似しやすいようで、何かが決定的に違うーこれがジャームッシュの罠。
新作の主人公は、エリートで品があり、かっこいい吸血鬼。
ジャームッシュには特権階級的な吸血鬼の視点が宿っている。僕は庶民のゾンビ派です。

鋤田正義(写真家)

久し振りのデヴィッド・ボウイのミュージック・ビデオに、、、そしてジャームッシュの最近作にも、、、その歳を感じさせない美しさ、今一番撮ってみたい女優、ティルダ・スウィントンだ。

安齋 肇(イラストレーター/アートディレクター)

これが愛と音楽と絶滅する僕らの物語だ!
なんてチャーミングなんだ!サントラが欲しいぃ!

向井康介(脚本家)

吸血鬼が伝説のインディーズミュージシャンなんて青臭い設定(それも名前がアダムでその恋人がイヴ)、この監督だから許されるが(だから若い子はあんまり真似しない方がいい)、それは確かに僕が十代のころに感じていた青臭さそのままで、自分の信じる俳優、物体、場所、音楽、文学、思想だけを集めて唯一無二の製作を維持し続けているジム・ジャームッシュは、いつまでも僕の憧れであり、尊敬して止まない映画監督だ。しかしこれは純粋無垢な”ジャンキームービー”ってことでいいんだろうか……。

美波(女優)

毎度のことながら、彼の撮るショットは格別だ。
何年も禁酒していた後、初めて口にするシャンパンの味わいに似ている。
最初に一口目、胸の辺りが締め付けられクーッとする。待ってました!と言わんばかりに。
その後、喉のかゆみと戦いながら次から次と飲み干し、いつの間にか重力から解放され、全てが滑稽に見え、自分の価値観すら手放すようになる。
ジム・ジャームッシュのファーストシーンはまさに同じ体感から始まる。
後はもう、彼の映像美、ユーモアに酔いしれるだけだ。

Atsuo(Boris)

吸血鬼とのインプロヴィゼイション

ドローン・ミュージックではシンプルな音の揺らぎが無限の表情を作り出し、刻一刻と変化し続ける。
同じ音が持続しているだけに聴こえるそれは、聞き手の意識次第で宇宙そのものになる。
ジム・ジャームッシュは即興演奏のようにキャラクター、言葉、風景、時間、歴史と戯れる。
干渉し合うフィードバックの波。
歴史自体が永遠に続くドローンの即興であって、またそこで彼の映画が「あなた」を共振させていく。
生きていくことへの声明をささやきながら。

田島貴男(ORIGINAL LOVE)

ロックンローラーは現在のドラキュラか?
アメリカが輝いていたあの時代のように容易に血を吸えなくなった今こそ、吸血鬼本来の残酷さを取り戻して生きてゆかなければならない時なのか。

和田 唱(TRICERATOPS)

ジム・ジャームッシュ監督、新作の主人公は吸血鬼!まず、オープニングタイトルにニンマリ。ハマーフィルム(イギリスのかつてのホラー映画会社)の'58年版ドラキュラのタイトルバックへのオマージュだからだ。俳優がほとんどイギリス人だからだろうか、洒落が効いてます。しかし吸血鬼、音楽、ビンテージ楽器、現代社会への皮肉・・この映画のモチーフは全部僕の大好物。
一見混じり合わなそうなこれらの素材がジム・ジャームッシュ・マジックで見事に一つになっている。そしてティルダ・スウィントン。なんて妖艶な美しさ。撮影時52歳なんですね!驚き。

中村達也(ドラム奏者)

オレがもし勇気があって、自分に忠実であったなら、永遠に生きられそうな気がした。もっとも美しい文学とか音楽とやらには、何かが宿っていてそれが自分そのものにちがいないからだ。ということにしておいて、一瞬の快楽を愛だと信じているオレは、自分がうずもれている社会からはみださないように相手をガンじがらめにしてしまっている。多くの人々が、他人からみた自分ではない自分に忠実だったら暴力も何やらも、美しさにみなぎってみえるのかもなぁと映画に吸いよせられながら思ったのだった。

尾崎世界観(クリープハイプ)

生きていく事はレコードみたいで、裏返したり元に戻したり途切れたりしながら止まることなくまわって行くんだな。出来るだけ良い音楽を鳴らしたい。どうせならノイズまで楽しんで。2人がレコードを聴きながら踊るシーンを観てそう思った。

寺田克也(マンガ家/イラストレーター)

この真顔でどうしようもない冗談をトロッと唇に乗せる感じが好ましい。
刺激的な退屈が永遠の時間を満たしていく終りのないラブストーリー。

*順不同・敬称略